株式会社
ケーヤード
造船気質
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皆様より・・アルミ船の質問
◇バルバスバウとキールの浅さとかがが ブローチングへの影響は・・・
質問:僕等が操船していて一番嫌がるのはブローチングですが
バルバスバウ キールの浅さなどはどのように影響するのでしょうか?
20トンもの荷をして問題なく走れるのは関心してしまいます。
ブローチング怖いです、 特に斜め後ろから来るやつ・・ 船首部の
キールが深すぎたり、 船首より1/5L付近のチャインが肩が細かったり、
漁倉に何も積まない状態で やけに大きなバルバスの燃油が空になれば
重心高になり・・・ こんな要素があれば、 ブローチングすると一発に?。
バルバスはブローに影響はないようですが要る要素はない。
キールの深さは、 深いのだけは(特に船首部)良くない。
◇キールがほとんど無いように見えますが、最大の目的はどこにあるのでしょうか?・・・
無いように見えますか? 魚探が重要な船で最低影響がでない深さをみてる。
目的は平均船速UPです。 キールは はっきり言って抵抗物です。 深いとどの状態でも
余計傾くし、 首〜尾どこでもキールが深いのはメリットはひとつもないと思うから。
保進性とか心配する? バラスト(重し)入れるため? この考えは私にはわからない。
◇他社の船と比べて薄くできているのでしょうか・・・
質問:船体の大きさのわりには 船速が出ているように思います。他社の船と比べて
薄くできているのでしょうか。こちらでは 喫水下は8ミリとよく聞きますが?
はっきり言って船速はLineです、 船首尾の浮力バランスです、 設計者のしつこさです。
14トンや19トンの漁船で大きさや船殻の重量差が最大で2〜4トン差があってもさほどの差ではない。
多分 家はすべての部材において適厚だと確信、 厚いとこは厚い・どうでもいいとこは薄い。
サイド外板で6mm-7mm、 ボットムは6mm〜8mm 局部的には15mmとか20mmまであるし、 はっきり
船主と設計者が協議する項目じゃありません、 信用できる・しないの話になるし、 各Yardの内構材の
サイズ・スペースによっても、 溶接、 歪取り技術によっても違ってくる。
◇よく聞く 船体トン単価いくら って 何なの?
総船価を総トン数で割った数なら 比較する指標にもなるが、 船体のだって?
艤装は? 責任所掌は? 造船所は一括で責任を持って船として引渡し、
アフターします。 船体だけの見積って誰に出すのですか?
そんな分担仕事でいいんですか? すなわち 気にしないでください。
◇アルミ船の亜鉛板は多いほど船に良いのですか?
結論は、 むやみに多いと 過防蝕っていって アルミ外板
に いい事はありません。 何でも程ほどです。
考慮するエレメントは、 外板のペンキは電気は通さない、
外板部で異金属は、 シャフト=ステンレス・舵=鋼
プロペラ=アルミブロンズ・シーチェストとに近い
アングルバルブ=BC くらいかな、 これらの表面積で
防蝕亜鉛の量が決まる(式有り)、 それ以上は危険だと、
計算では19トン客船で300mm×300mm の面積くらいと思う、 結構少なそうだが
内部電位がペンキの絶縁性が良いため 亜鉛板からしか 出て行いかん、 それと
縄・網が擦れてペンキが剥がれる所などに、 発電機・ポンプ等・
シャフト 等 回転機器の下部ボットムに、 と・・推定し愛情込めて
亜鉛板の位置を決めています。 14トンは20枚(150×75×12)程度
防蝕亜鉛もアルミと元祖亜鉛がありますが、 どっちでも結構。
亜鉛の方が少し高い、 K-Yardでは新造の最初亜鉛を付けてます、
何故かといえば、 進水して岸壁等で溶接工事があると直ぐにアルミ系
だと 柔らかくなってしまって大変、 だからです、 2年目は好きな方使って
下さい、 そんなものです。
◇アルミ船には、外板の板と板の継ぎ目が嫌いです、 無い船も見ました。
K-Yardでは外板の継ぎ目(シーム)はそのままです、
私らは、 鋼船時代から(19トン〜600トン)は、 シームの
走りは ちゃんとした デザインなんです、 船殻工事を
請負う現図屋・板曲げ屋さんの実力の主張もあります
素人・FRP船経験者がアルミ船をじっくり見た場合
「K-Yardの船はきれいだが、 溶接のラインがなんで
そのままなんですか」 確かに言った人はいました。
船主様に シームをきれいに削れないか
昔 言われた事はあったが、 上記のように うちのシームは
ルールに則った主張もあるんだよ、 一本一本考えて入れる。
適当に入れれる シーム・バットは無い。
シームを 削ることは無駄が多く、 削る要求を出す船主様には今まで
ちゃんと説明して参りました。 これが溶接構造 アルミ船の王道です。
自身たっぷりに王道を見せつける、 削れば笑われます
私たちが・・ と、 でも以前FRP船乗ってた人とか、 俺もヨットやってたから
微速性能・超高速時の抵抗を考慮する人以外、 気にする事は無いです。
シームの余盛りも、 強度・水密性・溶接という性質上 大切なもの。
◇アルミ船は、古くなると腐食して穴があき水が入ると聞きましたが、手入れ次第でしょうか?
いえ、 特別で定期的手入れはありません
ほんの少しの愛情だけで十分です、 他のアルミ船
仕様は解りませんが、 末代物じゃないかと思います。
この話題は、 海関係者以外の人だけ やさしく
お答えいたします。 海関係者ははっきり もう常識です
間違った知識を正当化する人の話しを聞く人は後悔します。
アルミ船が増えると この経年劣化の心配が無いお陰で
特別に 漁法・トン数許可変更・許可漁業の変更が無い限り
この船の代船建造なんて ありえないだろうな ってな事の
建造数の心配の方が大です。 腐食して穴あき? 金属だもの
ある程度最低限は知ってって 使ってくださいね。 簡単な常識程度いい。
13, アルミ船の塗装と電食について を参照下さい。
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