株式会社 ケーヤード

造船気質

舟艇への思い - 2009/12/18

舟艇って、 戦時中かよ? 舟艇協会では古い高速艇とかヨット・モーターボートを言ってる。

何んでか、 自分の中で40年以上ひこずっているし、 舟艇に関わることがしたいことは
当時のボートの名前なども忘れていないことでわかる。 たまにヤマハ設計室だよりなど
見てたりする。 小学校5・6年から「KAZI」とか「オーシャンライフ」など親に毎月買ってもらい
読んでいた。 その後30才過ぎにアルミ漁船を始めて2.3年頃(バブル景気)に、 デザイン
修練のため再熱、 晴海でのボートショウを見に行って、カタログを重さで30kg以上貰って
帰ってきたことがある。 現在のボートショウの20倍以上の出展数で、 科学も技術も製品も
デザインも人の購買欲もすべて桁違いの勢いで沸騰状態。 まさに舟艇もバブルであった。

Boatが好きだから、 こういうときは、 こんなBoatをチョイスだなとか考えることは、 後に自分の
設計・営業の芸の肥やしになってたのかな?。 ちょっとマニアックですが当時に帰ってみます。

当時のBoatShowは宮城県ウォータージェット(WJ)推進養殖漁船を造っていろいろな勉強した
後だったので、 まず行くブースはWJとアーネソンサーフェイスプロペラの夢のような推進
関係のブース。 ボート船型はステップ船型が大流行、 船外機も船尾ブラケットの張出し方も
興味津々、 トローリングボートのアルミパイプやぐらの磨きの輝き、 ヤマハの19トン業務艇・
客船のデザイン、 アルミ鋳物ボート、 オーストラリアのアルミカタマランボート、 17フィートの
ボストンホエラー社の船型の不思議、 日産ボートのカタマランの設計も光るものがあったし、
グランドバンクスのチーク材の使い、 ガーリントン社のトローリング艇44のシンプルで特異で
高価でこの船だけでも夢に出てきそう。 全ブースに2日間、 たっぷり時間をかけて、 「どうせ
買いもしね〜のにうるせい人だ」 言われようが、 見るべきものが多すぎて困り果てたくらい。

帰ってからの自分は、 アーネソン社のサーフェイスプロペラとマーリンブロードビル社のアルミ
カタマランボート、 スーパーハワイ社のイントレピッド30のカタログは一番見ていたし、 今も
ちゃんとストックしてある。 マーリンブロードビルの5mと6m艇はじっくり眺め図面化(85%ほど)
していた。 ヤンマーのディーゼル船外機が好きでこれを双胴だから2機搭載してとか・・
何か、 学ぶ設計者がインスパイアされ、 先に所有欲を示すような強烈な価値、 シンプルで
明確で素直な主張、 あじのある速さ、 ただただ海で一緒に居たい、 眺め飽きる事のない
デザイン、 ありそうを描けば人間って引き寄せれるものなんです、 目の前に必ず現れます。
物として、 一致するのです。 憧れ・いいな〜は創造する人のご飯みたいなものだしね。

何、 急に こんなコラム書いてるんだろ? 2004年に、 私の師たる故松野清隆さんの勧めと
思うことがあったのか、 舟艇協会に入会してしまった。 はっきり5年間 意義が見出せない。
退会することしか考えられない。 K-Yardでボート部門をやる・やらんに関わらず少し休むか?
という、 これだけの事と会費がもったいないだけの要素でここまで書いてしまった?。

やっぱり、 趣味・仕事の次元じゃない具わった興味が舟艇にあるから、 今のアルミ漁船の
仕事で発生する多くの謎解きの触媒になってるなら、 舟艇の時間・投資は必要経費か?。




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